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療育と医療の違いって何?

こんにちは!

 以前自己紹介の時にもお話していたと思いますが、僕は病院内で回復期病棟での診療に加えて、小児リハビリテーションや療育機関への支援を行っています。小児領域に関しては、まだまだ力不足を感じることが多いのですが、将来的に作業療法士として、小児領域で深く携わっていきたいという気持ちがあります。ブログを開始して半年くらい時間が経ったのですが、今日から少しずつ小児領域に関する内容も話していきたいと考えていますのでよろしくお願い致します。

 まず最初に僕が行っている小児リハビリテーションに関してですが、主に自閉症スペクトラム(ASD)や発達性協調運動障害(DCD)の児童を担当しています。また、療育支援では、児童発達支援センターで3~4人グループに対して、活動の目的や取り組みに対するフィードバックを保護者の方に説明したり、実際の活動で児童に関わったりしています。

 まず最初は、保護者の方からよく聞かれることから話していきたいと思っています。記念すべき1記事目のテーマは「療育と医療の違いって何?」です。保健所や保育園の先生方から、紹介をされて行ってみたはいいものの、療育と何が違うのということを聞かれることが多々ありますので、今日のお話が何か参考になれば幸いかと思っています。


 まず「療育とは何か?」についてですが、療育について話す上で欠かせない、<療育の父>でおなじみ高木先生のお言葉を引用させていただきたいと思います。

「療育の定義」東京帝国大学 第2代教授 高木憲次先生
「療育とは、現代の科学を総動員して不自由な肢体を出来るだけ克服し、それによって幸にも恢復したら『肢体の復活能力』そのものを(残存能力ではない)出来る丈有効に活用させ、以て自活の途の立つように育成することである。」
昭和26年1月1日 療育〈第1巻第1号〉療育の基本理念 1.療育の定義から抜粋

 この定義は療育で関わるスタッフなら知っている・聞いたことがあるという有名な定義になります。今の療育の礎を築き上げた高木先生の有名なお言葉です。

内容を少しかみ砕いて僕の解釈で話すと、
<「生きる」というだけでなく、「その児がその児らしく生きる」ことができるように育成することを目指す>
ことだと考えています。

 そして昨今、療育施設は日本中に拡大しており、さまざまな特色をもった施設が存在しています。ただ、療育施設が増えすぎていることも問題視されており、療育機関に携わるスタッフの知識・技術にばらつきがあると聞くことも多いのが現状です。また、保護者の立場としてどこの施設が適しているのかという疑問があったり、行きたい施設があるけど定員オーバーで入れないといった相談を受けることもあります。僕が相談を受けた場合は、療育と医療の違いを大まかに説明し、保護者がどの施設に申し込むか悩んでいる場合は、各施設の特色を簡単にお話し、どのような施設が適しているのかを能力に応じて説明するようにしています。また、➀家族にとって過度な負担にならないこと➁その児童にとって苦痛にならないこと➂楽しんで行くことができることをベースに提案することが多いです。


 次に僕自身が考える療育と医療の違いをお話します。

療育:児童同士の関わりを必要とし小集団~中集団で他者を意識した関わりを身につけることができる場所。
医療:その児童が生活を行う上で困っていることを解決するために必要な能力を身につける場所。

 そして療育は「全体」、医療は「個」でアプローチを行います。医療では基本的に「子」対「大人」での関わりしか難しいため、同年代の児童間での関わり方や集団行動を育むには療育が適していると考えることができると思っています。

 また、ケースに応じて療育スタッフや園の先生と会議を行ったり、情報交換を行いながら、その児童にとってより適した支援方法を考えていきます。医療にしかできないこと、療育にしかできないことがあるため、それぞれ役割を明確にして進めていくことが重要になると考えています。
 
 最後にはなりますが、共通して言えることは今のその児を見るだけでなく、その児が大きくなった時に何に困る可能性があるのか、どのような支援を行えば生き生きとした生活を送ることができるのか、といった「その先をみる力」が必要だと考えています。その児が将来的に社会に適応した生き方ができるような関わりを持つことが小児に携わるセラピストとして必要な力だと考えています。

では今日はこの辺で。

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