こんにちは!
今日は前回の続きとして「運動連鎖」の考え方をどのように臨床に生かしたらいいかのお話をしたいと考えています。
前回お話しした運動連鎖の概念については、CKCとOKCにおいて知っておくべき基礎知識と臨床応用①~CKC・OKCとは~をご参照ください。
まずは簡単にCKCトレーニングとOKCトレーニングの種類についてご紹介します。
・CKCトレーニング:スクワット、レッグプレス、ブリッジング、片脚立位保持、タンデム立位保持など
・OKCトレーニング:レッグエクステンション、ヒップアブダクション、SLRなど
前回もお話ししましたが、CKCトレーニングは主に下肢のトレーニングで用いられます。なぜなら、上肢の運動を必要とする食事や更衣などの生活行為の大半がOKCの動き方をするためです。しかし、上肢でもトレーニングの一つとしてCKCトレーニングを行うことは、非常に効果的であると考えています。例えば、前鋸筋や僧帽筋の安定性を高めるのに効果的なローローや広背筋の筋力を高めるために効果的なプッシュアップがあります。また、手掌を壁につけた状態で肩甲骨を挙上・下制・内転・外転するような運動では、ローテーターカフの負荷を抑えた状態で肩甲帯周囲の安定化を図ることができます。高齢者の方では、ローテーターカフに微細な損傷がある方や前鋸筋が弱っている方も多く、CKCトレーニングの方がよりリスクを抑えたトレーニングになると考えることもできますね。
次にCKCトレーニングとOKCトレーニングの各メリットについてご紹介します。
○CKCトレーニングのメリット
①複合的な筋に対してトレーニングを行うことができる。
➁筋力トレーニングだけではなく、一つの動作として運動を行うことができる(運動学習に汎化することができる)。
○OKCトレーニングのメリット
①個別筋に対してアプローチしやすい。
➁シンプルに筋力向上を効率よく高めることができる。
OKCトレーニングによって、個別筋として筋力を高めることができていても、実際の動作になると発揮することが難しい方も多く見受けられます。そのため、個別筋としてのトレーニングに加えて、動作としてのトレーニングやCKCでのトレーニングを加えることで動作として汎化しやすくなります。僕がCKCトレーニングを中心に実施しているのは、ペアのPTが個別筋に対してOKCトレーニングをしてくれているので、動作に汎化させることに重点を置きアプローチを行っていることが多いからです。
また、OKCトレーニングだとどうしても末梢が不安定になりやすく、代償動作や損傷している筋肉に負担がかかりやすいといえます。そのため、OKCでトレーニングを行う際には、どのような運動の軌跡なのか、目的の筋以外の代償動作は出現していないかなどより繊細な視点で観察しながら行う必要があります。
今回は、CKCとOKCそれぞれのトレーニングを臨床でどのように使い分けるかについてお話ししました。それぞれの利点があるため、実際の評価やリハビリテーションの経過に合わせて使い分けることができると、運動療法としてより効果的なトレーニングになると思います。作業療法士の皆さんで今まであまり考えたことがなかった方は、是非参考にしていただけたらと思います。
では今日はこの辺で。
今日は前回の続きとして「運動連鎖」の考え方をどのように臨床に生かしたらいいかのお話をしたいと考えています。
前回お話しした運動連鎖の概念については、CKCとOKCにおいて知っておくべき基礎知識と臨床応用①~CKC・OKCとは~をご参照ください。
まずは簡単にCKCトレーニングとOKCトレーニングの種類についてご紹介します。
・CKCトレーニング:スクワット、レッグプレス、ブリッジング、片脚立位保持、タンデム立位保持など
・OKCトレーニング:レッグエクステンション、ヒップアブダクション、SLRなど
前回もお話ししましたが、CKCトレーニングは主に下肢のトレーニングで用いられます。なぜなら、上肢の運動を必要とする食事や更衣などの生活行為の大半がOKCの動き方をするためです。しかし、上肢でもトレーニングの一つとしてCKCトレーニングを行うことは、非常に効果的であると考えています。例えば、前鋸筋や僧帽筋の安定性を高めるのに効果的なローローや広背筋の筋力を高めるために効果的なプッシュアップがあります。また、手掌を壁につけた状態で肩甲骨を挙上・下制・内転・外転するような運動では、ローテーターカフの負荷を抑えた状態で肩甲帯周囲の安定化を図ることができます。高齢者の方では、ローテーターカフに微細な損傷がある方や前鋸筋が弱っている方も多く、CKCトレーニングの方がよりリスクを抑えたトレーニングになると考えることもできますね。
これらのことから作業療法士としても知っておいて損ではない知識だと思います。そもそも損する知識などはないんですけどね笑。
次にCKCトレーニングとOKCトレーニングの各メリットについてご紹介します。
○CKCトレーニングのメリット
①複合的な筋に対してトレーニングを行うことができる。
➁筋力トレーニングだけではなく、一つの動作として運動を行うことができる(運動学習に汎化することができる)。
○OKCトレーニングのメリット
①個別筋に対してアプローチしやすい。
➁シンプルに筋力向上を効率よく高めることができる。
OKCトレーニングによって、個別筋として筋力を高めることができていても、実際の動作になると発揮することが難しい方も多く見受けられます。そのため、個別筋としてのトレーニングに加えて、動作としてのトレーニングやCKCでのトレーニングを加えることで動作として汎化しやすくなります。僕がCKCトレーニングを中心に実施しているのは、ペアのPTが個別筋に対してOKCトレーニングをしてくれているので、動作に汎化させることに重点を置きアプローチを行っていることが多いからです。
また、OKCトレーニングだとどうしても末梢が不安定になりやすく、代償動作や損傷している筋肉に負担がかかりやすいといえます。そのため、OKCでトレーニングを行う際には、どのような運動の軌跡なのか、目的の筋以外の代償動作は出現していないかなどより繊細な視点で観察しながら行う必要があります。
今回は、CKCとOKCそれぞれのトレーニングを臨床でどのように使い分けるかについてお話ししました。それぞれの利点があるため、実際の評価やリハビリテーションの経過に合わせて使い分けることができると、運動療法としてより効果的なトレーニングになると思います。作業療法士の皆さんで今まであまり考えたことがなかった方は、是非参考にしていただけたらと思います。
では今日はこの辺で。
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