こんにちは! 今日は今年の9月6日(金)~8日(日)に福岡国際会議場で開催されました第53回日本作業療法学会へ参加をしたのでその感想や考えたことを話したいと思います。九州での開催であったため、距離的に参加しやすかったこともあり、このチャンスを逃すまいと参加させていただきました。 今回の学会で楽しみにしていた講演が2つあります。まず一つ目が、基調講演の一つである、吉藤健太朗先生の「~人はもう一つの身体を手に入れる~あらゆる人の社会参加を可能とする分身ロボットOriHimeの可能性」です。通称オリィ先生といえば、わかる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。 そして二つ目が、シンポジウムの一つである、「発達性協調症(DCD)に対する作業療法」です。長崎大学の岩永先生を座長とし、シンポジストとして札幌医科大学の仙石先生、株式会社児童発達支援協会代表取締役CEOの鴨下先生(ゴムQでおなじみですね)、みさかえの園総合発達医療福祉センターむつみの家の東恩納先生が講演をされました。発達障害領域で重鎮と呼ばれるような先生方のお話が聴けるということで、非常に楽しみにしていました。 そこで、今日は僕の中でメインとしていた2つの講演を聞いて感じたことを話したいと思います。まず、オリィ先生の講演ですが、不覚にも涙がとまりませんでした。この講演を聞くためだけでも学会に参加した価値があると感じるほどの講演内容でした。今の自分の無力さ、作業療法士として何ができるのか、作業療法士の在り方とは何なのかを強く考えさせられる講演だったと感じています。 初めてオリィ先生を知ったという方に向けて、どのような方なのかを簡単にお話したいと思います。まず、オリィ先生は「株式会社オリィ研究所」の代表取締役所長であり、分身ロボット「OriHime」の開発者であります。「OriHime」は、自分自身の分身であり、行きたい場所があるのに行けないを叶えることができるロボットです。「OriHime」を通じてコミュニケーションをとったり、会話をすることができ、まるで自分がその場所に居るかのような感覚を得ることができます。そして、デジタル透明文字盤である「OriHime eye」を用いれば、言葉が話せなくても視線入力にて自分の意思を示すことができるのです。この「OriHime」、「OriHime ...
ステップアップリハ研究所主宰、作業療法士。臨床における知識や技術、子育てや健康に関する情報を中心に発信します。